コロナ禍の2020年11月に第一子を吸引分娩で出産しました。
もちろん立ち会いや面会は禁止で、たった一人で4日間陣痛と戦うことになりました。
子宮口は開かず微弱陣痛、軟産道強靭、会陰裂傷第4度、吸引分娩・・・。
本当に色々なことを経験し、「出産は命がけ」だということを身をもって痛感しました。
初産のプレママさんは怖くなってしまうかもしれませんが、参考になれば嬉しいです。
妊娠中はトラブルや問題一切なし
妊娠中はもちろん様々なマイナートラブルに悩まされましたが、糖尿病や切迫早産、血圧などの心配はなく、体重管理も厳しかったので問題なくいたって順調。
ただ私は154cmで臨月時で47kgと小柄ですが、娘の推定体重が2800gを超えていて友人からも心配されていました。
予定日2日前になっても子宮口は全く開いていなかったので、内診グリグリ(卵膜剥離)をされ子宮口を1cm開けられました。
(1日目)子宮口も開かず、間隔も縮まらない
出産予定日の前日
前日の内診グリグリの刺激からか、朝4時頃から規則的にお腹が張るようになり間隔が7,8分を切りました。
病院に電話しましたが、まだ様子を見るようにとのこと。
昼~夕方にかけて陣痛が遠のく。
18時半~4.5分間隔の陣痛が23時まで続き、入院することになりました。
この時の子宮口はまさかの2cm。
そしてNSTモニターを着けられ、「何かあった時のために」と輸血用の針を両腕に付けられベッドの上から身動きが一切取れなくなりました。
(あれ?陣痛が進まない時は病院内を歩いたり、スクワットしたりするんじゃないの・・?)
と思いましたが、どうやら私の通ったクリニックでは念には念をということで、どの妊婦さんもこのような状態になるみたいです。
動いたりして気を紛らわせたかった・・・。
ちなみに注射は特に苦手ではないのですが、これめちゃくちゃ痛かったです。
痛くて腕に体重を乗せられず、手をつくことも出来ません。
あまりに痛いので助産師さんに申し出ましたが、「輸血用の針は一番太いから痛いよね~」の一言で流されました。
ベッドに横になると陣痛の痛みがより強く感じるのでずっと座ったまま、一睡も出来ませんでした。
(2日目)出産予定日、何も進まず
不安な夜が明け、今日が出産予定日です。
「なんとしても今日産みたい。あんな不安な夜をもう過ごしたくない。」という思いでいっぱいでした。
内診の結果、子宮口は入院時の2㎝から変わらず・・。
一睡も出来ない程の陣痛を一晩耐えたのに、変わっておらず愕然。
助産師さんからは子宮を休ませるために寝ろ食べろと言われその日は終了。
また不安な長い夜がやってきました。
5分~7.8分間隔で陣痛が不規則に襲ってくるので食べたくてもご飯が喉を通らず、ずっと座ったまま。
結局この日も眠れず、同じ体勢しか出来ないので体中が痛くて痛くてたまりませんでした。(左側を下にすると赤ちゃん苦しいからしないで。と言われました)
夜は特に不安になり、痛いしで泣けてきました。
でも夫は明日も仕事だと思うと連絡をするのを遠慮してしまいました。
寝てるだろうし・・・とか、電話越しに泣きながら「痛いよ不安だよ」と言っても「頑張って」とも言いづらいだろうし、困らせてしまうなと思ってしまい我慢しました。
夫だけでなく、母にも友人にも弱音を吐けませんでした。
今思うともっと甘えればよかったなと思います・・・
(3日目)陣痛促進剤の投与開始、そして破水
朝の内診
あんなに痛かったのに子宮口は3cmしか開いておらず大号泣。
食べられない、眠れない、ずっと座ったままでどこもかしこも痛い。
こんなに痛いのに、まだあと7cm残っている恐怖と終わりが見えない不安。
ついに点滴にて陣痛促進剤が投与され、今までと段違いの陣痛がきました。
そして昼に突然破水しました。
バッシャーと勢いよく出たので下側で破水したんだと思います。
破水もしたし、もう3日目なのでさすがに今日中には産めるだろうとタカをくくる私。
しかし17時に促進剤は終了になり、その時点で子宮口は7cmだったのでこの日も出産出来ず・・・。
その後、3日目にして先生初めて登場。
「陣痛結構いいの来てるのにね~!でももう3日目だから、明日まで促進剤使って産まれなかったら帝王切開にしよう。」と。
もう精神的にも体力的にも限界を超えていて、泣きながら今すぐお腹切ってくださいと乞う私。(※帝王切開を楽だと言っているわけではありません。)
帝王切開にはリスクがあるし、産後の体力回復も遅い、何より傷が痛いことも頭では理解しているのに、3日間の陣痛が辛すぎて、痛すぎて一秒でも早く出産を終わらせたくてそう言ってしまいました。
「体重管理も陣痛もこんなに頑張ったのにもったいないよ!あとちょっと頑張ろう。」と言われまた涙が止まらない。
その日は睡眠導入剤を処方され、少しでも眠るよう言われました。
でもですね、子宮口7cmの状態って赤ちゃんがお尻をグングン押してくるんです。
いきみたいのにまだまだいきんじゃいけない、いきみ逃しが本当に大変で寝られるわけがないんです。
赤ちゃんは降りてきていて尿意を感じることが出来ず、人生で初めての導尿を定期的にしてもらいました。
そしてお尻を抑えてくれる人はいないので、一人でテニスボールで一晩中お尻を抑え続けました。
(4日目)ついに出産!!
朝の内診
子宮口7cm→5cmに戻ったと言われ絶望。
そして2日目の促進剤投与開始。
体力も気力もなく、ただただ辛くて泣きながら耐えました。
「これは私にしか出来ないことだ、赤ちゃんも苦しいけど頑張ってるんだ・・・」
と繰り返し頭の中で唱えていました。
昼の内診で一気に8cmになり、分娩台に移動。
陣痛が来るたびに「出る!!!」という、感じたことのない内側からの強烈な圧を感じました。
この時点でもまだ助産師さんは付きっ切りではないので、一人でお尻を押していきみ逃し。
その後どれくらい時間が経ったか分かりませんが、助産師さんから「まあギリ全開かな?」と言われGOサインが出ました。
今までいきみを耐えていた分を全部出すように、全力でいきみました。
・・・が、一向に出てくる気配がありません。
赤ちゃんが苦しかったのか、途中から酸素マスクを着けられました。
いきみ逃しの時は「もう出そう!!」と言うのを必死に止めていたのに、いざ出そうといきんでも全く出てこない謎。
軟産道強靭で指を入れられたままいきむ
そして助産師さんが指を入れてきました。(多分2本)
赤ちゃんの頭と膣の間に指を入れられ、円を描くように滑らせながら常に指を入れられた状態でいきむ私。
助産師さんは薄いゴム手袋をしてるので、これがまた擦れて激痛なんです・・・。
「産道がガチガチに硬くて、赤ちゃんの頭に張り付いて離れない」と言われました。
その後、診断書には”軟産道強靭”と書かれていました。
どんだけ私は出産に向いていない体なんだ。
会陰切開、吸引分娩でやっと出産!
オペ終わりの先生がやっと登場しました。
何度かいきみ、「吸引しよう」と。
あれよあれよという間に助産師さんが3人程集まりました。
すぐ麻酔をし、会陰切開、助産師さん一人が私の上に馬乗り。
陣痛に合わせてお腹を押し、先生は赤ちゃんの頭を器具で吸引。
「吸ってーーーー!!!・・・吐いてーーー!!!!」
「出るよ!!見える?」と言われ次のいきみで、2975g、50.5cmの元気な娘が誕生しました。
「「おめでとうございまーす!!!」」
やっと終わった・・・。
辛かった、長かった、痛かった、眠かった、不安だった。
正直、娘に会えた嬉し涙より先に、やっと終わったという嬉し涙が先に出ました。
先生は娘の体が全部出た瞬間、「デカッ!!!!」と一言。笑
「そりゃ出てこんわ~。こんな小さいママなのに~。165cmくらいあるならまだしもさ~。ほんと4日間よく頑張ったね~。」
と言ってくれて涙が出ました。
(ちなみに先生は女医さんでフレンドリーな方です。)
その後、体力回復のために麻酔で眠らせてくれて、分娩台の上で少し眠りました。
起きて娘と対面、そして夫と母に連絡しました。
助産師さんに言われて、されて嫌だったこと
出産までの4日間+その後4日間入院中、助産師さんに言われて・されて嫌だったことがいくつかありますのでご紹介します。
本当にショックだったので、今まで誰にも言えませんでした。
・胎盤を見たいと言ったのに忘れられていた。
出産直後、胎盤を見たいと伝えて「会陰縫合が終わったらね。」と言われました。麻酔で眠りから覚めた後は頭がぼーっとしていて、部屋に戻った後に気付きました。
助産師さんに伝えようか迷いましたが麻酔でどれくらい寝ていたのかも分からないし、もし捨てましたと言われたら嫌な気持ちになるのも嫌だったのでもう諦めました。
・「お母さんが泣いてたら赤ちゃん泣いて出てこれないよ。」
うーん、言い方。笑
数時間じゃまだしも、初産で立会いなしで3日間陣痛一人で耐えてるのに・・笑
・「あなたはこれ(NSTモニター)見なくていいから!!」
目の前にNSTモニターが常にあり、赤ちゃんの心拍が下がっているのが気になったので巡回の助産師さんに聞いてみたら強めに言われてしまいました。素人が口出してすんません。
・「私結構大袈裟に言ってるんですけど?」
出産の担当の助産師さんがボソボソ話すタイプで、いきみの呼吸の指示が声が小さく抑揚がなくて聞き取りづらかったので、「すみません、私不器用なので少し大袈裟くらいな感じで言ってもらってもいいですか?」とお願いしたら上記のように言われました。
ちなみに出産前の内診の時何故かその人だけ潤滑油を着けてくれず、すごく痛かったです。
・「さっきもミルクあげたよね?」
出産後、初めて我が子と過ごす夜。
なんと娘は21時~3時まで泣き続けました・・・。
抱っこしても何しても泣き止まず、さっきミルク飲んだばかりなのにお口をチュパチュパしてお腹が空いてそう。
でも母乳はまだ出ないのでミルクをお願いするしかありません。
その時に何度も言われました。
別の助産師さんがナースコールに出た時は、「いいよいいよー!!(娘の名前)ちゃん大きいからね!」と言ってくれて本当に救われました。
普通がどうなのかは分かりませんが、私が入院している1週間は忙しかったのか?冷たい助産師さんが多かったです。
もちろん親切な助産師さんもいましたし、母子ともに無事に出産することが出来て本当に本当に感謝しています。
ただやはり些細なことでも、出産前後の嫌だったことの記憶はこびりついて離れませんね・・(笑)
結果、母も娘も無事なので難産だったけど安産だと思ってます!!
最後まで読んで頂いた方、いらっしゃいましたらありがとうございます。
生後10か月を目前にようやく出産レポを書くことが出来ました。
個人的に、ソフロロジーに共感し”出産は楽しい思い出にしたい!”という思いが強かった分、誰にも「痛い、辛い」を言わずに我慢していました。
それが1日だったら問題なかったのですが、なんせ4日間だったので、結果それが余計自分にとって、辛いことになってしまったように思います。
一生に何度もあることじゃないんだから、旦那さんお仕事でも一緒に寝不足になってもっと甘えたらよかったなと思います。
これから出産を控えたプレママさんはいっぱいいっぱい旦那さんやお母さん、お友達に甘えて下さいね!!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
明日もよい一日となりますように☆
ちさ吉
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